
宴席名をみる限りでは個人向けなんですが、会場が「グランドホールルーム」とか、なんとも仰々しかったり。
なお、宴席となってますが、特にお酒とか出たわけじゃないです。出たら飲みましたが。

こんな感じのホテルです。
こんなホテルでイベント開催するといくらぐらいかかるんですかね・・・。

受付横には既存PCラインナップの展示。

HPらしいデザインノートPCやデスクトップPC。

色々展示されてましたが、今回の新製品発表対象はこれらの商品は全く関係なし。
単純に製品ラインナップとしてこんな商品を展開してますよ~的な展示で、「おさわりにならないでください」的な注意書きがあるくらい。
そんな展示PCを横目に受け付けを済ませて会場入り。

会場はグランドホールルームというだけあって結構広く、60人程度のレビュワー・ブロガー席が用意されていたほど。
実際の参加者は40人程度だったでしょうか。
ちょっと個人対象に展開する場としては豪華すぎるので、ニュースサイト、マスコミ向け発表会(おそらく昼間)で使用した会場をそのまま流用したんじゃないかと推測。

宴席なグランドホールルームですが、提供されたのはミネラルウォーター。
ペットボトルだけじゃなくグラスが置いてあるあたりはホテル提供らしいところ。
しっかり冷えてておいしかったです。
座席に座り、水を飲んで、受付で手渡された資料を見て、今回の発表会がタブレット端末の発表会だと知りました。
個人的にはタブレット端末よりもモバイルノートパソコンに最近興味が向いていたりするので、この辺は事前にもう少し情報提供いただけると有り難いところ。
新製品発表会開始

7インチタブレットBeats Audio搭載 HP Slate7
が目玉のようです。

今回発表となった新商品はタブレット端末3種。
左から、10.1インチ、7インチ、21.5インチと液晶サイズがそれぞれ異なるラインナップ。

商品についての売り文句を20分程度ご紹介いただいたあと、Touch&Tryできることに。
HP Slate7

まず注目すべきは、やはりBeats Audio搭載 HP Slate7。
なんでもタブレットとしてBeats Audioを搭載したのは世界初(日本HP調べ、2013年7月28日現在)ということなんですが、個人的な記憶ではBeats Audioを搭載した世界初のタッチパッドはBeatsオーディオテクノロジ搭載のステレオスピーカーを採用した「webOSタブレット HP TouchPad」だったんですけね。
まぁ、HP TouchPadは「HP、webOSタブレット「TouchPad」を期間限定で100ドル値下げ」されたりしたあげく、webOS終焉に伴って最終的には99$で投げ売りされちゃった経緯があるんで、webOSタブレットはHPの中で無かったことにされちゃっているのかもしれません。
このパターンで行くと、Windows RTも10,000円値下げされてて在庫があぶれてるみたいなんで、そのうち99$で売られて、その後Microsoft的に無かったことになっちゃうかもしれないなーとか思いつつ。
なお、現行品においてもWindowsタブレット端末でもある「HP ENVY x2
」もBeats Audioスピーカーを採用してたんですが・・・世界初とかいっちゃってて大丈夫なんでしょうか。Beats Audioさんに怒られますよ~なんて。

そんなBeats Audioが載った7インチタブレットのHP Slate7とデザイン的にマッチするアクセサリが2種。
ひとつはHP Slate7にマッチするレザーポーチ。
こちらの価格は未定だそうです。レザーそのものの質感はそこそこよかったんですが、ケースとしての機能のみなので、2,500円とか超えてくるようだと売れなさそう。
まして、Slate7は低価格(海外では169$なのに、国内では13,860円!)がウリなので、なおさら。ここのあたりはHPさんに頑張って貰うほかありません。

もうひとつはBeats Audioヘッドフォン。
HPが販売するわけではなさそうですが、デザイン的にSlate7とマッチしてました。

HP Slate7をガッチリ持ってみたり。
手触りは割とソフト。背面はマットというか、滑りにくいような処理がなされているのは好印象。
お値段を考えると安っぽくなりそうな感じがしますが、安っぽさはあまりなかったです。質感重視でデザインしてくるHPらしさが垣間見えます。

厚みは10.7mm。数字ほど厚みは感じませんでした。
重量が370gあるんですが、先日触ってきたDOSPARA 新タブレット Diginnos Tablet
(272g)と比べると流石に重さはあるんですが、持っていてそれほど負担じゃないのは背面処理やらサイド部分の質感がいい意味で影響してるのかもしれません。

一応カメラも背面は300万画素だったり。
撮影時の音が全く鳴らなかったんですが、多分海外仕様なのでしょう。
製品化して国内販売する際には音が出るようになってると思います。
なお、液晶は1,024×600のHFFSパネル。TNよりは良くIPSには劣るという感じ。実用性は十分です。

Beats Audioなヘッドフォン端子。

設定にもBeats Audio項目がありました。
ON/OFF可能なんですが、OFFにしたらバッテリー動作時間が伸びたりするんでしょうか。そのあたり確認し忘れました。
なお、ON/OFFで音質はやはり変わります。
特に低音についてはOFF時はガシャガシャ感に変わってしまい、ちょっと残念音質になってしまうので、ON時のバッテリーへの影響次第ですが、Slate7のBeats Audioは基本ONにしておくべきでしょう。
HP Slate21

つづいて21.5インチと大きめ液晶サイズな HP Slate21。
先月6月末に、北京で発表されてたモデルですが、発売は9月だそうでまだHPダイレクトにはURL無し。
販売予価はフルサイズのキーボードやマウスが付属して40,000円程度ということで、価格競争力は抜群に高いです・・・が、気になる点は複数有り。

グイッと15度~70度の角度を付けれちゃうので使い勝手は色々とありそうです。
これは大きな利点でしょう。
1,920×1,080のフルHD液晶パネル採用なのも魅力。

右側面。
ボタンが並びます。

左側面。
ヘッドフォンジャックや、USB端子、SDメモリーカードリーダライタを備えています。
このHP Slate21で気になったのは
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タッチパネルが光学式2点タッチ(5点タッチぐらいあるのかと思ってた)
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内蔵フラッシュメモリが8GB止まり(マルチユーザ対応だが、厳しそう)
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利用できるメモリーカードが16GBまで(MicroSDHCじゃなく、通常SDなので32GBぐらいは対応して欲しいところ)
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バッテリーは備えていないので完全据え置き利用前提
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USBはホスト機能を備えていない(外付けハードディスク接続等でストレージ補助できない)
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マウス・キーボードが有線(無線セットにすべきではないか)
価格競争力を高めるためのコストカットではありますが、商品化のタイミングでは他社でも追随してくる(しかもスペック上乗せ状態で)ため、お値段だけでの勝負となると厳しい側面がありそうです。
折角1,920×1,080のフルHD液晶でタッチパネルなのだから、ストレージ面はどうにかして欲しかったという印象。
HP SlateBook 10

これは、コンセプト的には Lenovo ThinkPad Helix と似たような感じ。
出先利用を目的としたタブレット部分の分離、バッテリー動作時間と、文字入力に特価する必要性を考慮したキーボードDock型バッテリーの採用という構成。

SlateBook10におけるタブレット部分の厚さは9.6mm。
重量は600gありますが、7インチなSlate7よりも薄いです。

バッテリー内蔵のDockキーボード。
文字入力速度は大幅に上昇すると思いますが、このバッテリーキーボードの重量は620gあり、タブレット部分本体よりも重くなっちゃっているのはちょっといただけません。
合計1.2kg超えとなるとセットで持ち運ぶという方はちょっと少数派になりそうです。
ここは1kgを切ってくるぐらいのインパクトが欲しかったところ。

接続インターフェースは豊富ですし、キーボードDockに搭載している各種インターフェースはあると無いとじゃ大違い。

実は解像度が1,920×1,200なWUXGAだったりで、液晶部分に関してはこの商品がピカイチな印象。
その点以外は
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パネルが影響しているのっか値段が高い(予価50,000円程度)
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キーボードは必要最低限であり、快適とは正直言いにくい
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本体600gはいいが、キーボードDockと合体すると1.22kgになるのはキツイ
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Beats Audio未搭載
というところがネック。
こちらのSlateBook10も販売までは時間があるので、せっかくの1,920×1,200解像度な部分を前面に出してアピールする施策が欲しい感じはします。
HPさんによる余興

一通りの説明&Touch&Tryが終わり、オマケイベントが。

コイケさんとザックさんによるクイズ大会が開催。
HPの方々はテンション高かったんですが、我々レビューをする側は賞品がSlate7 1台だけということもあってか?テンション低くて申し訳ない感じ。
突然のノリについて行けなかった感じはあります。「HPダイレクト Love PC, Love HP キャンペーン 走り書き。」の時もそうだったんですが、社員さんは結構ノリノリでお仕事してるのかもしれません。
いい社風だとは思います。

で、クイズは全3問。
全問正解者の中から1名を選び出す形。

個人的に、2問目までは正解しました。
・・・で、3問目に出た問題が「Slate7は世界初のBeats Audio搭載タブレットである、○か×か」
というものだったんですが、前述したようにwebOSおよびWindowsでBeats Audio載ってるんですね。
イベント趣旨としてはSlate7が世界初!というのをアピールしたかったんでしょうし、それは正しいんですが、問題というかSlate7が世界初ではないので個人的には「×」を選んだんですが、やはり正解は「○」でした。
折角の新商品発表イベントなので水を差すような真似はしませんでしたが、個人的には腑に落ちなかったり。

製品紹介時にSlate7じゃないっぽいBeats Audio搭載端末のスライドを出してたりもしたんですけどね。これはコンセプトモデルかなにかでしょうか。
後々、イベント終了時に担当の方にお話を少し聞いた感じだと「Androidタブレットとしては世界初」とのことでした。
とはいえ、Beats AudioスピーカーではなくBluetooth経由でも使用する事ができるという話だったため(※イヤフォン接続が必要とのこと)、Beats Audio独自のチューニングが施されたデジタル・シグナル・プロセッシングを採用している(ハズ)なので、そういった意味では世界初のBeats Audio搭載タブレットといえますし、実際音質向上は体感できるレベルであったため、音楽を楽しめるタブレットとして一定の存在はアピールできるのではないでしょうか。
今回見た3種の新商品の中においてはSlate7が一番触っていて楽しめた感じ。やはり、1つ尖ったアピールポイントがあると、印象が大きく変わります。
そんなBeats Audio搭載 HP Slate7ではありますが、量販店とオンラインショップで発売されるモデルが異なります。
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8GB内蔵フラッシュモデルはオンライン専売(13,860円+送料1,050円)
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16GB内蔵フラッシュモデルは量販店販売でオンライン無し(20,000円切るぐらいらしいです)
店頭販売モデルは16GB無いと他社製品と並べたときに見向きもされないのかもしれず、そのあたりがこの棲み分けとなっているのかも。
ストレージはMicroSDHCが32GBまで使えるので、なるべく価格を抑えることを考えると、オンライン専売な8GBモデルがメインとなりそうな気がします。なお、オンライン専売な8GBの方が発売は早い(8/6)です。
HPタブレット新商品発表イベント参加まとめ
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HPがAndroidで展開していくにあたっての第一歩が垣間見えた
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webOSの失敗(といっていいのかな)からの脱却として、しっかりユーザのニーズを捕らえたラインアップになっている
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Slate7はアピールできているけれど、他のモデルの「良さ」が見えにくいのは残念
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幅広いラインアップを期待したいけれど、個性が埋没されないことを期待したい
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HPのAndroid端末は***があるのだ!というアピールが欲しい
色々と書きましたが、それぞれの端末自体コンセプトがあって、うまいことまとめてきたなという多様なOSを扱うHPならではのできになってました(特にSlate7)。
まだAndroid端末展開し始めなので、多くを求めるのは酷な気がしますが、それができるメーカーだと思うがゆえに求めてしまう感じですが、頑張ってもらいたいという期待の裏返しってヤツですね。
あとHPさんに求めるところとしては、HPダイレクトの配送料について
どうにかしてもらえると嬉しいです。紹介する立場的にデスクトップPCはまだしも、ノートパソコンで送料3,150円とかキツイので・・・。何とかなりませんかね~。
と、そんな毎度の愚痴を吐きつつも、また機会があればお呼ばれされたいな~というイベント参加報告でした。
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