【詳細版】AMDの「APUって何?」を学ぶブロガー勉強会の参加報告。

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すでにAMDの「APUって何?」を学ぶブロガー勉強会にいってみたよ。ということで、先日ファーストインプレッション的なことを書いてたりしたんですが、SDHCメモリーカードリーダライタを紛失し、SDHCカードのデータがPCに転送できないというお馬鹿さんな状況にあったので、2倍速いらしいカードリーダライタ iBUFFALO BSCR12U2を購入して写真の転送もOKになったため、あらためて詳細版として、AMD 勉強会参加レポ的なものを書きます。

写真も多く、駄文も多いため非常に長い記事になっちゃいました。

興味のある方は、お暇なときに「こんな勉強会だったのね~」と見ていただければと思います。

個人的には、AMDのAPUについての予備知識は少なく、ハードウェア的なスペック知識やお値段周り、製品展開などは知ってるものの、APUの成り立ちやらアーキテクチャやらといったところには疎い、いわゆる一般ユーザ視点での見方で参加してます。

参加者の中にはGPUを用いたプログラミングや、映像処理などに仕事として携わっている方も見受けられるなど、一歩(どころではなく、二歩三歩かも)踏み込まれた方がいるなど、技術的な視点で参加されてる方も。

 

そんな状況の中、開場時間ぐらいに到着。

 

 

今回の勉強会について、事前にどのレベルのユーザをAMDさんが求められているのかというのが募集の時点では図りきれないところがあったので、自分のようなライトユーザからコアユーザまで幅広く集まった感じになりました。

 

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参加する前は自分のようなライトユーザが多いのかな?と思ってたんですが、全体の印象からは結構コアな方が多かったような印象。

AMDが好き!とか、AMDに興味がある!というユーザがそもそもあまりライト層にいないというのも、コアな方が多かった裏付けなのかもしれません。

 

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とりあえず着席。

早速テーブルの上を物色します。節操ないですが、目の前にバナナがぶら下がっていたら手を伸ばしてしまうのです。

 

 

という感じで、勉強会が始まる前から、ご褒美に手を伸ばしました。

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真夏ですが、ちょっとしたクリスマスプレゼント並みのボリュームです。

 

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先日書いたファーストインプレッション時の画像使い回しですが、AMD APUとマザーボード、そのほか販促品・・・のようなものや、有償ソフトウェアのライセンスなどが入ってました。素敵。

 

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ケーキ箱的な中にはバーニャ・カウダとデザートが。

 

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そしてこのしゃれた軽食も提供されました。

 

 

ちょいつまみだけして、袋の中を漁ってテンションを上げていたらどうやら開始時間になったようで、いよいよ勉強会が始まりました。

 

 

勉強会のアジェンダにハッシュタグ(#AMD勉強会)が明記されてたんですが、この時点で誰もTweetせず。

 

 

一人でつぶやく寂しい子状態でしたが、これが勉強会終了まで続くことになります(苦笑)

 

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と、Twitter的には寂しい思いをする形にはなったんですが、勉強会については、まずセールスマネージャーさんからのご挨拶があり、続いて勉強会本編となるコンシューマーマーケティングマネージャーの方のお話が。

冒頭で早速、ブロガー向けに勉強会を開催していることもあり、提供されるAPUを使ったブログコンテストを実施することが発表されました。

 

 

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景品はなかなか豪華で、APU搭載のノートパソコンなど3種。

審査するのはAPUを使った試み的なものになるので、今書いてるこの参加レポはコンテスト対象外な感じ。

このレポ自体は勉強会に参加させていただいた条件の一つ。(正確には貰ったAPUとマザーを使ってPCを組み、それを記事にするというのが条件)

とはいえ、勉強会開催側としては景品が欲しいからヨイショして欲しいというワケではなく、正直にAMDの、APUの印象や良さ・悪さについて率直な意見を書いて欲しいということでした。

 

個人的には景品そのものよりも、APUを用いた新しい試みや提案をどうやって実現(記事としてAPUの良さや特徴を記事化)しようかということの難しさが頭をよぎったり。

こうあって欲しい!とか、こうなると嬉しいみたいなことはいくらでもかけるんですけどね。希望と妄想的な・・・。

単純にAPUでPC組んで使うといっても一般的なPC利用法以外にあまり思いつかず、オーバークロックするにしても、あまりコアなことはできないし、、、ということで、コンテストについては現在も悩み中。

 

APUのアピールポイント自体は大いにあるけれど、新しい提案となるととたんにハードルが上がっちゃう感じで、AMD APUの良さをIntelとは違った視点でアピールしてね!というようなもので、正直難題な感あり。

AMDのマーケティングされてる方も実は困っちゃって、違う視点でブロガーならなんか思い浮かぶんじゃない?的な要素もあるのかもしれません。まぁ、締め切りに若干余裕があるので、うちのサイトらしくAPUを購入することの利点とIntel製品との違い的なことを書く予定でいます。

簡単に書くと、現状ハイエンド狙いの人はIntelでいいんじゃない?ロー、ミドルエンドで十分な人はAPU選択する価値あるよ!という感じ。

 

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話は戻り、AMDってそもそもどんな会社なの?という企業としてのベースの部分からお勉強。メモもチラ見えしてますが、単に資料写真載せるよりいいかな・・・ということで、そのまま掲載。

 

常に時代を先取りした製品開発を実施し、記憶に新しいところだけでも

  • いち早い動作周波数1GHzへの到達(たしか数日早かった)
  • K6-2、K6-IIIによるIntelプロセッサを上回る性能誇示(個人主観)
  • いち早い64bitプロセッサの投入(これは先見の妙アリ)
  • Athlon XP以後の周波数ベースから性能ベースへの売り方の転換(賛否両論ではあった)
  • マルチコア化の推進・商品展開の早さ

など、革新的とはいえないまでも技術を製品に導入する、また新しい試みに挑戦するということに関してはIntelに対して長けている印象が強いです。

 

 

製品発表会や、カンファレンスとかではない個人向けの勉強会なので、競合他社名もズバッと出しちゃうあたりに会場では笑いも。終始、時折こんな小話を挟みつつ、楽しい気分で勉強会はすすみます。

 

 

上記写真にもあるように、「大々的な広告は無い」とするように、Intelの莫大な宣伝費のように、アピールすることに対してお金をかけることができない分、製品開発に投資しているというお話でした。

単純な宣伝対抗ではどうしてもIntelに負けますから、攻め方としては正しいんでしょう。

ただ、いわゆる「所有欲」的なところについては一般ユーザ的には満たされないという傾向があったことも事実で、「Intel入ってないの?」と揶揄されることもあった時代もありました。

・・・が!、AMDがIntelに先駆けてやってきたこと自体はどれも正しいことであり、結局後からIntelが追随してきて、膨大な後追い投資によってAMDの良いところを消しにかかるというような展開を見せることも多いあたりで非常にヤキモキしてた印象が強いです。

これは今でも続いてますね。

 

そんなAMDの日本法人は約70名で、半分ちょいがエンジニアだそう。

基本的に開発自体はAMD本社で、エンジニアの方の必要性についてあまり意識してなかったんですが、国内のPCベンダへプロセッサを提供する際や、PCでの熱設計にいける技術的なフォローアップなど、よく考えてみると日本法人のエンジニアの存在は必然ともいえました。

どうも、個人的にPCを自作する機会がわりと多いからなのか、脳内が「デスクトップ向け」の単体APU(CPU)というイメージが強く、ノートパソコンを中心とした組み込み向けのプロセッサでも大いに使われているのだという認識に欠けていたようです。

 

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元々はIntelのセカンドソースメーカーでしかなかったAMDも、Intelがセカンドソース展開をやめた後は独自のプロセッサを作るようになり、チップセットも自前で開発し、2006年にATiを買収した以後についてはGPUについても自社開発となって、CPU/Chipset/GPUというPCに置ける3つのコアシステムを保有するようになりました。

 

 

一貫した製品開発が行える、三位一体なのはAMDだけ!とアピールされていたのが印象的。

 

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そして、これからの話。

時代とともに開発する製品を転換してきたAMDは次の時代としてCPUからAPUへの展開を想定しているようです。

「CPUとGPUを個別にする時代は終わり、APU化を図る」「高性能GPUを統合することで高効率になる」など、既存の製品開発にとらわれない考え方を示せるのはAMDならでは。

そこがIntelとの違いであり、強みであるともいえるでしょう。

逆に言うと、既存の枠組みの中ではIntelの力があまりにも強く、ありきたりな製品を開発していても太刀打ちすることが難しいという裏付けでもあります。

過去の例を見れば、AMDがやってきていることが正しく、後のデファクトスタンダードとなるような技術投入をされていることも多いため、このAPUへの展開についても数年先を見据えるときっと「あのときにこの判断をしていたAMDは流石」といえる時がくるのかもしれません。

 

 

常に先を見据えて走り続けていくことに共感を覚えます。

 

 

もちろん、Intelも黙っているわけでなく、CPUへのGPU統合自体はもここにきて積極的に行ってますが、そこはAMDがまだまだリードしているのが現状で、ここからIntelのGPU統合についての巻き返しにどう対抗していくのか?がAMDの課題ともいえます。

 

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APUについてのお話。

本当はここで、次期APUであるTrinityに関する話を聞けるのかな?という期待をしていた(ご褒美もTrinityだったらいいな的な・・)んですが、勉強会時点ではノートパソコン向けではすでにTrinityモデルも出てるのですが、DIYできるデスクトップ向けは開発が遅れている(デスクトップ向けは10月登場)ということもあって、現行製品であるLlanoでのお話でした。

 

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ラインナップにある中で、今回いただいたのは最上位のA8-3870K。

A8-3870とパッケージにはなってましたが、中身はA8-3870Kと何ら違わないとのこと。

 

 

「ミスプリ版だから若干レアですよー」と笑いを誘ってました。

会場の半分ぐらいが、ミスプリ版ということでプチレアな感じに。

 

ここからは、APUの強み。

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確かに。

ただし、IntelのIvy Bridge世代であるHD4000で、DirectX11対応がなされてしまっている。

 

 

 

率先して先行した技術で有用なものについては追いつこうとするIntelを象徴してる感じ。そこで、AMDの言い分がこちら。

 

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内蔵するGPUの特徴。従来のオンボードグラフィックなんて目じゃない性能をたたき出すと謳ってます。

 

 

オンボードグラフィックっていうな!(性能的にしょぼい印象が強いから)RADEONを内包しちゃってるんだぞ!凄いんだぞ!というのがアピールポイント。

IntelはGPU開発がメインではないので、この点は差別化できるんですが・・・

 

 

という形で対抗してくるのが目に見えてるため、今後もCPU内蔵GPUの強化はしてくんでしょうね。

AMDのAPUならではの利点を追求していって欲しいところ。

 

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IntelのCPU内蔵GPU性能が伸び悩んだり、これまでのチップセット内蔵GPUに戻った場合を仮定したお話ですが、APUの方が効率的に処理できるということで、GPU部において利点のあるAMDのチャンスはここにありそうです。

 

あとは実際問題として具体的には、APUがどういったシーンで活躍してくれるのかという視点でのお話。

 

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普段意識しにくいところではありますが、実は動画の補正やらをGPU側で処理しているんだよ~というアピール。

動画再生支援などはGPUパワーで補ってもらっている印象がありましたが、手ぶれ補正などもできちゃうもんなんですね。

 

そんな、ユーザの快適環境の一助をになってくれるであろうGPUですが、ただ単に高性能なGPU乗せておけばOK!というわけでもありません。

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汎用性の高いCPU基準な開発と違い、GPUでの開発はプラットフォームや言語などの違いや汎用性の低さから開発効率があまり良くなかったりします。

そんな状況を改善し、GPUを用いたソフトウェア開発を汎用的に進めていこう!ということで、HSA(ヘテロジニアス・システム・アーキテクチャー)財団の設立までしちゃってます。

簡単に言うと、GPUを用いた効率の良い開発環境を整備することで、GPUをもっともっと使っていって、CPUパワーが多少劣っていようとも、GPUパワー使ってしまえば快適なユーザ体験が提供できるハズ!というのがAMDの思惑といったところ。

iPhoneのFlash非動作を皮切りに、HTML5のニーズが急速に増してるそうで

 

 

といったこともあり、GPUに対する強いニーズが存在しているのもGPU開発環境の普及を後押ししつつあるようです。

実際、2011年には26種ぐらいしか対応していなかったものが、2012年には倍々ゲームでサポートソフトウェアが増えてきているなど追い風も吹いてたり。

 

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目につくアイコンだけでも、Adobe系ソフト(Flash、PhotoShop CS6)、Google Chrome、Firefox、VLC Playerなど身近なソフトウェアがGPU処理に最適化されつつあるそうな。

APUを用いた処理の高速化に関するデモ動画を見せてもらいましたが、

 

 

 

と、CPUだけの処理と比較してその処理の速さは明らか。

もはやGPUはCPUを凌駕するだけの性能を持っているので、これをグラフィックス処理だけに使うのはもったいない状況になってきてるわけです。

GPUパワーを用いてCPUでの処理よりも数十倍速くパスワードを解析しちゃう IGHASHGPU とかの登場もあり、GPUで効率よく行える処理は今後も増えていくことは間違いないでしょう。

そういった点を鑑みると、AMDのすすむ先にはCPUとGPUの相乗効果によるトータルパフォーマンスの追求という点で、Intelと十分に戦っていけるのではないかという期待を持つ感じでAPUに関する勉強会はいったん終了。

 

質疑応答の部分では

 

 

と、正直半分程度しか理解できない技術的なお話が。普段表に出ない(らしい)AMDのエンジニアの方々が勢揃いしちゃってる感じだったということもあり、コアな内容・方向に。

OpenCLの展開、nVidiaなCUDA、拡張命令SSE4対応といった単語で想像していただければ。基本、ソフトウェア面の質問が多かったですね。

ハードウェアな面としては、8コア化は?とか、メモリの多チャンネル化は?という質問が出てましたが、正直現状のAPUではダイサイズ的にも厳しそうな印象。

APUに求められているのはミドルレンジな性能だと思うので、このあたりは未来に期待とでもしときます。

 

個人的には、デスクトップ向けのAMD Dual Graphicsに期待。

正直、高価なグラフィックボードを買って、爆熱な中で高いパフォーマンスを出されても意味がないと思っているので、そこそこのAPUとそこそこのGPUを組み合わせることで幅広い環境で、ミドルレンジ並みの性能を実現してくれればそれで良いのではないかと。

APUに置けるGPU性能が基本的に高いということもあり、アップグレードパスとしてのAMD Dual Graphicsという立ち位置でも良いし。IntelのHD4000では実現できてない(外部GPU載せるとそっちだけ使われる)分野なのもポイント。

このサイト的には、このあたりをアピールしていく方向性なのかなという感じでした。

 

勉強会的には、この後にエンジニアの方から熱設計のお話や省電力機構に関しての追加お勉強がありました。

 

 

数式的なことや、どちらかというとノートパソコンでの設計についてのお話が中心で、日本法人の役割としてはノートパソコンを中心とした省電力設計の部分を主に取り扱ってるのだという感じ。

 

 

ここは笑うところです。ハイ。

きっと売り上げの割合的にも自作市場より、メーカー相手のノートパソコン組み込み向けの方が圧倒的に市場が大きいのでしょう。エンジニアの方々のお話もノートパソコンを想定したお話が大半を占めていましたし、Trinityに対する期待も高いようでした。

 

 

この点について書いても良いかなと思ったんですが、エンジニアの方のお話については資料が原則撮影不可ということや、あまりにも熱設計周りについての知識が乏しすぎて記事にするだけの内容を書くことができないと判断し、割愛させていただきます。

 

最後にAMD日本法人の入り口写真をいくつか。

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OPTERONは、賢い子!

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暗かったんでまともな写真じゃなくてすいません。

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APU搭載ノートの展示なども。

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下にある6画面ディスプレイが欲しくなりました。

 

非常に長い記事となりましたが、それだけ有意義な勉強会でした。

最近、次の一手をなかなか出せず、市場を牽引していくだけの製品を出せているとはお世辞にもいえず、おとなしかったように思えるAMDの進んでいく方向性や、エンジニアの方々の思想といったところ、おまけに表に出せない内緒な資料やお話が拝見できたことに感謝。

 

帰宅途中に持ち帰った軽食をバッグの中でぶちまけてしまった点だけが残念です。袋の中に斜めに入れてれば自然とそうなるという話ですね・・・反省。次回、勉強会があれば、ちゃんと軽食を持って帰れるバッグを用意して参加します。

もちろん、帰宅後に美味しくいただきました。バーニャ・カウダが美味しかったです。

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