
職場でちょっと「小さいUSBディスプレイ」について話題となっていて、7年ぐらい前にSAMSUNG 7インチワイド液晶モニター U70というUSB液晶ディス プレイを用いてサブ液晶として作業効率化を図ったりしてたな~という話をしてたんですが、現在のWindows7/8.1/10環境だとちょっと動かな かったりしてさすがに古さもあって残念な状態だったわけです。
まぁ、動作したところで解像度が800×600なので、実用性も低いしあん まり意味ないかもね~ということで、実用性の高いデバイスを買って使おうか!ということになるわけですが、ここ最近のUSB液晶についてちょいと調べてみ るも、お値段がそこそこする感じで、しかも多くの商品が解像度で気にもハーフHDどまり。フルHDクラスのUSB液晶だとお値段が張っちゃって、普通の液晶を購入してきて使ったほうが10,000円そこそこでフルHD液晶が買えてしまうこともあり、断然コストパフォーマンスに優れているという状況。
そんなこともあり、小型液晶に未来はないのか!みたいな状態になったわけですが、出来合いのものではなく、DIY的な観点で見たらもうちょっとなにかあるんじゃ?といことで、調べてみたところiPadの液晶パネルを用いてサブディスプレイ的な感じに使用できるということがわかり、こりゃ面白そうだ!と手を出してみた次第。
手法というか、実際にiPadの液晶パネルを用いてサブディスプレイ化された(した)という情報はは2013年ごろからちらほら見かけるという状況で、iPad 3rd以降であれば液晶解像度が2,048×1,536という高解像度ということもあって「これはいいものだ」という評判とともに、2014年にちょっと 盛り上がりを見せていたようです。
当時は人気が一時的に高まったということで、液晶パネル自体のお値段が10,000円($100)程度で高止まりしていたようですが、現在では$50~60程度になっているということで、値ごろ感も出てきていたり。サブ液晶的な感じで使用する場合には、別途コントローラというか変換アダプタ的なものと各種ケーブルが必要(3,500円前後+ケーブルで1,000円程 度&送料)なので、合計すると大体10,000円ぐらいあればフルHD越えな高解像度なサブ液晶が手に入るという寸法です。
さらには、2013年当時と違い、iPad miniもRetina液晶化したということもあって、9.7インチなiPadと、7.9インチなiPad miniという選択肢が出てきたというのもポイントで、用途に合わせてサブ液晶のサイズを選べたりもします。
液晶パネルのお値段自体は9.7インチなiPadも、7.9インチなiPad miniも今では$50程度で購入できるので、かかるコストはどちらも一緒です。
ネッ ト上でiPad液晶パネルを外付けサブ液晶化した~という記事の多くは9.7インチなiPadの液晶パネルを用いたものだったということもあり、個人的に 「小さいけど高解像度」というデバイスが大好き(かつ持ち運びとかしやすいかも!)ということで、7.9インチなiPad mini Retinaの液晶パネルを用いたお手軽外付けディスプレイを作ってみましたのでご紹介。
なお、実作業時間は5分ぐらいでいけちゃいます。
高解像度なミニ液晶が非常に簡単に作れちゃって、簡単すぎて拍子抜けするレベル。
iPad mini2液晶タッチパネル修理パネル?


買ったブツの商品名は、「Replacement LCD Display Screen for Apple iPad Mini2」だったんですが、配送されてきたものに貼り付けられていたラベルには、「iPad mini2液晶タッチパネル修理パネル」という記載。
「タッチパネル」となっていますが、液晶パネルであり、タッチパネルではありません。
それほど気にするところではないですが、一瞬注文間違っちゃってタッチパネル部分を注文したかと思って焦ったのも事実だったり。

そんなわけで、今回購入した液晶パネルがこちら。
修理パックということで、工具も一緒についてきました。今回は使用しませんが、あったらあったで便利な気はします。
iPad mini2パネル部は薄くて軽い

iPad mini2の液晶パネルと思われますが、3rdかもしれません。4thかも。
どれかはわかりませんが、Retina解像度な液晶なのはiPad mini2以降なので、初代iPad miniのものじゃなければ基本的には問題ないでしょう。
なお、今回購入したのはAmazonマーケットプレイスから。
過去には海外通販を用いないと購入しにくいという状況があったようですが、まったく同じものがAmazonに在庫された状態で販売されているので、即納で変えてしまうのです。数日~数週間かかってしまうこともある得体のしれない海外通販をしようせず、サクッとAmazon.co.jpで変えるというのも簡単に導入できる利点といえるでしょう。

横から見ると、めちゃめちゃ薄いです。
液晶パネルだけとはいえ、薄さは相当なもの。下手こくと割っちゃいそうなぐらいの華奢具合。

フレキシケーブルに若干の折り目が...。
実用には問題ないですが、取り扱いは気をつけたいところ。
iPad mini2パネル裏は樹脂

背面はこのような感じになってました。
9.7インチなiPadだと金属背面なようですが、miniのパネル背面は樹脂製でした。

薄くて、小さくて、軽いのです。
これが高解像度液晶になるなんて!つなぐ前からわくわく感が凄かったり。
iPad mini2を外部液晶ディスプレイ化するのにはDisplayPort変換アダプタが必要

ただし、PCと接続するためのLCD to DisplayPort Adapterが必要になるわけですが、現時点でAmazon.co.jpでの取り扱いは見受けられません。
そのパーツだけは、別途海外通販的なショップを用いて購入する必要があります。

こちらを購入したショップはAbuseMarkのこちらのページです。
ショップは英語表記となっていますが、配送は熊本から郵送されてきました。
このように、開発元?と在庫は国内にあるようです。先ほど「~的なショップ」という表現をしたのは、海外「向け」の通販ショップだから..というわけです。
送料は別途かかってしまいますので、友人・知人と一緒に複数個まとめ買いして送料を浮かせるのもよさそう。今回はあまり実例が見つからなかったiPad miniの液晶パネルを用いたものだったということもあり、人柱的な感じで1個だけ購入しましたが、追加購入したりする際は興味を持った友人・知人とまとめ買いしようと思ってます。

ともかく、必要なものはこれで概ね揃いました。

LCD to DisplayPort Adapter部と液晶パネルを接続すれば、あとはPCとの接続のみ。LCD to DisplayPort AdapterはiPad miniの液晶パネルへの入力をDisplayPort接続経由でできるようにするためのものになるので、DisplayPortケーブルを1本用意する必要があります。
今回は自宅に1本余っていたのでそれを用いますが、ケーブルが余っていない!というときには、別途購入する必要があります。液晶パネル・LCD to DisplayPort Adapter購入時に合わせて検討しておくべきポイントでしょう。
DisplayPortはどちらかというとお値段が張るケーブルで、量販店では2,000円前後で販売されているものになります。安価なものでは1,000円を割り込むものもありますが、品質は結構ばらつきがあるので、それなりにコストはかけたほうがいいんじゃないかなと思ったりするわけです。

個人的にはDisplayPortケーブルの「太さ」が気になったので、写真の暫定ケーブルを置き換えるため、iPad mini液晶パネルが外付けディスプレイとしてきちんと動作することを確認した後にサンワサプライ DisplayPortケーブル 2.0m ブラック KC-DP2Kを別途購入しました。
いわゆるスリムタイプのケーブルになっているので、持ち運び時とかにDisplayPortケーブル特有の太さがあまり気にならないのかなという期待をしていたりします。
(別途到着したらレビュー予定です)
そんなDisplayPortケーブルとは別に、給電用のMicroUSBケーブルが必要になります。

これは、100円ショップでも販売していますし、様々な商品に付属していることが多いので、入手については容易でしょう。我が家では20本ぐらい転がっていたので、適当な長さのものを1本選んで用いました。

パネルから出ているフレキシケーブルと、アダプタとをつなぎます。

接続するとぷらーんとぶら下がる感じに。
このアダプタ部の扱いは後々考えなければいけません。

今回の7.9インチのiPad miniではなく、9.7インチなiPadを用いた場合、LCD to DisplayPort Adapterへの給電は1.35A程度が必要という注意書きがショップページになされてました。そのため、ケーブルの選択がある程度重要だったんですが、iPad miniパネルに接続するLCD to DisplayPort Adapterへの給電ついては、ショップページいわく「0.5A」でよいという記載があり、9.7インチ対応LCD to DisplayPort Adapterと比較してだいぶ消費電力が低いのでそこらに転がっているMicroUSBケーブルでも大丈夫です。
実際に0.5AでOKだということであれば、PCのUSB2.0コネクタからの給電でもOKということにつながるため、サブディスプレイとしての汎用性がぐぐぐっと上がります。
ノートパソコンのお供として一緒に持ち歩いて、必要な時に取り出してUSBコネクタ軽油で接続し、作業領域をぐっと広げることが可能になります。

条件として、DisplayPortコネクタがノートパソコンにある必要がありますが、MiniDisplayPortを備えたノートパソコンは増えてきているので、この点についても問題ないでしょう。
ただ、上述したスリムタイプのDisplayPortケーブルはMiniコネクタではないのでご注意を。
また、HDMIしかノートパソコンにない...というケースもあるかと思いますが、HDMI-DisplayPortケーブルなどもあるので、そちらを用いるといいのかなと。ただし、その手の変換ケーブルは相性問題なども出やすいので、基本はDisplayPort経由がいいんじゃないかと思います。
とはいえ、試す価値はありますので、成功例などがあれば教えてもらえたらなーというところです。
iPad mini2パネルのWindows OS上での認識

PCと接続し、映し出してみました。
Windows10な端末に接続。
Windows8以降だと、他のディスプレイとの見え方の整合性を自動的に合わせてしまうので、7.9インチだとドーンと拡大表示されちゃうかと思いますが、ディスプレイ設定を変更してあげることで、2,048×1,536という広大な解像度が得られます。

解像度変更後、当サイトを表示してみるとこのような感じ。
左右に空きが広くとられていて、高解像度な感じがわかるかなと。

タブレットスタンド的なブツに載せてみました。
アスペクト比4:3ということで、使い方もいろいろ。
動画を流しっぱなしにしてもよし、Twitterなどで複数のタイムラインを表示するもよしといったところ。外付けサブ液晶としての活躍の場は非常に多いと思います。

実用性はばっちりで、液晶ディスプレイとしての品質はiPad mini Retinaのそれですので、IPSパネルであり視野角バッチリで、色域も必要十分。
液晶サイズこそ7.9インチですが、そこらの適当な安価な液晶ディスプレイよりも明らかに高品質。
DisplayPort変換アダプタのLEDは眩しい

アダプタにはLEDが仕込まれていて、動作時は青く光るんですがちょっと眩しかったり。
このあたりの処理も考えていかなければならないんですが、まずは気にしないことにします。

液晶OFF時は赤色LEDが光ります。

消費電力も一応チェックしてみました。
0.5A給電でOKということでしたが、実際に測定してみると0.05A/5Vしか使ってませんでした。
数値だけ見ると、えらい低消費電力。さすがにもうちょっと消費してそうな気がするんですがどうなんでしょうか。
30分ぐらい測定しながら使っていたんですが、ほとんど換わりませんでした。

動画を再生しようが、何を表示しようが、基本的には0.05Aで安定。これであれば、ノートパソコンのお供としても消費電力をさほど気にすることなく使用できるんjないでしょうか。
さしあたり、サクッと環境構築というか、サブ液晶としての利用が可能となったところで次の問題は液晶パネル自体をいかに保護するかというところに移るのかなと。
アクリルを加工してきれいなケースに仕立て上げるのが王道のような気がしますが、コストがそれなりにかかってしまうため、せっかくパネルやLCD to DisplayPort Adapterが安いのに、ガワにコストがかかったら意味がないよな~ということで、どうやって保護しつつ安く仕立て上げられるかというのでちょっと悩んでいたり。
見た目はそれなりでいいので、ある程度の可搬性があって、かけるコストは2,000円~3,000円程度に収められないものかと思案中。
うまいこといった暁には別途レビューしようかと思いますが、****円でこんなのできたよ!みたいなものがあればぜひ教えていただきたく。
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